男女群島釣行記二日目

男女群島釣行記一日目の続き


『本気の磯泊』
日付を跨いだ頃、寒くて目を覚ます。
比較的風が遮られる岩の隙間を選んだつもりだったが、若干風向きが変わったのか、身体をすり抜けていく風が増えた気がする。
寒い、寒い、寒い、寒い。
気温はというと、マイナスにはなっていないけど、1℃は切る程度。
このままでは寝つけず、貴重な朝マヅメを寝ぼけ眼で迎えてしまうことになる。
死活問題の睡眠、なんとか体温の低下を防がねば、で念のためで用意していたイマージェンシーシュラフを取りだす。
緊急時の外気の遮断、体温維持を図る代物、コンパクトに収まるので今回荷物に紛れ込ませられた。
こいつに包まる、初めて使ったけど、これは、あるのと無いのとじゃ全く違う。
自分はまさに睡眠を取れるか取れないかの窮地に立っていたのだが、これのお陰でなんとか眠れそう。
銀紙に包まっている感覚、ペラッペラなのに侮りがたし。
今まで磯で夜を明かしたことはあったけど、ちゃんと夜に寝ようとした事は無かったっけなぁ・・・zzz

しかし、なぜ夜釣りをしないのにこんな思いをしてまで磯に泊まるかというと、理由は瀬渡しの時刻にある。
予定としては、初日は17時頃着。
二日目の見回り・瀬替わりは8時、12時、17時(弁当配給)。
三日目の見回り・瀬替わりは4時(弁当配給)、8時(一泊二日の場合はここで終了)、12時、17時(弁当配給)。
四日目の見回り・瀬替わりは4時(弁当配給)、8時(二泊三日の場合はここで終了)。
仮に、初日船泊まりした場合、二日目に竿を出せるのは8時から、朝の貴重な2~3時間を無駄にしてしまうため、何が何でも初日は磯に泊まらなくてはもったいない。
そもそも、尾長グレは夜がメインらしいので、この時期に船に泊まろうなんて人は皆無なのだけども。
自分は、荷物を少しでも減らすために、ギリッギリ一夜を過ごす事が出来る程度の準備を今回はした。
本気であれば、銀マット、シュラフやシュラフカバー、雨天時の為にブルーシートなども揃える必要がある。
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『男女で迎えた朝マヅメ』
5時前に起床、寒くて何度か目を覚ましはしたけど、なんとか朝まで眠る事が出来た。
銀袋と段ボールがなければキツかった。
凍える身体を温めるためにコーヒーを入れる。
うまい、冷え切った身体に浸み渡る、生きた心地がした。
ボケーっとまだ暗い海を眺めながらコーヒーをすする。
パンとバナナを食す。
一息ついたので、釣り開始。
明るくなるまでミノーで辺りを散策。
サラシを打ったり、流れのど真ん中に流してみたりしていると、生命反応有り。
なんか釣れた、けど、なんていう魚だか分からない。
これも30cm程度、白地に赤い斑点がある魚、目が大きい、食べたら美味しそうだけど、よくわからないのでリリース。
ようやく足場を確認出来る程度に明るくなったので、トッププラグを引く、がしかし、特に反応は得られず8時を迎える。
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『海の使者到来』
8時過ぎ、荷物をまとめて船に乗り込む。
ポーターさん「どうでしたー」、なんか良く分からないですけど魚釣れましたー。
その時に、今朝釣った魚の名前を教えてもらったけどド忘れした。
「じゃ、次はここで降りて下さい」
二の平瀬?だっけな、違うかも、女島の結構大きめの沖磯だけど、グルっと一周できるとこ。
風が強いので、出来る個所は限られる。
色々とやってみるが、相変わらず反応を得る事が出来ない、力不足。
しばらくやってると、なにやらプカプカ浮かぶ生命らしき物体を発見。
目を凝らす、あれは・・・、もしやウミガメ?!
明らかに亀、泳いでる、水面から頭を出したり引っこめたり、紛いも無く、あれは亀。
あれが出ると釣れないって誰かが言ってた気がする。
そもそも、掛かったらマズいから通り過ぎるのを待つ。
写真を撮ろうと試みるが、レンズを向けると、頭を水中に入れてしまう。
釣りを再開すると、またひょこって、プカプカ、くっそう。
結局、「これがウミガメだ!」っていう写真は取れずじまいで昼を迎えてしまった。
何やってるんだか・・・。
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『男女群島最強の磯に上陸』
船長さん&ポーターさんの「どうでしたかー」が突き刺さる。
せっかくいい磯に乗せてもらってるのに、満足な反応を得る事が出来ていない自分に苛立ちさえ覚える。
そんな自分の心境を感じ取り、それを不憫に思ったのか、「じゃ、男女群島最強の磯に乗せちゃるー」っと船長さん。
「ここに居なかったら男女に魚おらんわ」という話を聞きながら下ろしてもらった磯は、女島から遠く離れてポツリと孤立している、サメ瀬の『大サメ』。
雰囲気がヤバい。
潮がガンガン流れているのが見てわかる。
サラシも出来まくり。
急いで準備をして、トッププラグをキャスト。
一投目から何か違和感、今、何か触ったよね。
二投目、ガボッ、出た、暴れる、がしかし、フックアウト。
いる、間違いなくここには元気なやつが、いるいるいる。
その後、数回水柱が立つが、しっかり乗せる事が出来ず、歯がゆい思いを繰り返す、悔しい、悔しい。

ロッドを持ち替え、ジグで底を叩く、105g。
底は取れるが、1分近くかかる、そんなに飛ばせてないんだけども。
風に乗ってジグをふっ飛ばしたら、数えるのが不安になるほど底に着かない。
風が強い、潮流もすごい、何より、足元ドン深。
ワンピッチで探る、立ち位置変え、キャスト、ワンピッチ、キャスト、ワンピッチ・・・掛かっ
たー!と思った瞬間、物凄い突っ込み、何これ、すげー引く。
こちらも負けじと、力いっぱい合わせを入れ、応戦。
ドラグがジリジリ出ていく、あ、マズイマズイ、潜られる、ズリズリっとリーダーが岩に摺る感覚、ブチッ。
やられた・・・。
100lbのリーダーが意図も簡単にブチ切られてしまった、これが・・・マサか・・・。
ここにきて初めてミュートス100HHが軟弱に思えてしまった。
もっと速く巻かないと、もっと早く浮かせないと、もっと・・・。
5kgに設定したドラグ、これじゃ緩すぎる。
その後、再度ジグで探るが、何度か違和感を感じるもフッキングには至らず仕舞い。

日も傾き、辺りはオレンジ色に染まり掛かっている。
もう負けるわけにはいかない。
ヘミングウェイ88TUNAでプラグを投げ倒す、ラインはPE6号、リーダー100lb。
立ち位置が高い、8mのランディングシャフトでギリギリ海面に届く程度。
鬼殺、小刻みに引くこと数投、デカい水柱が立つ、ゴボッ!
来た!ヤバい突っ込み、でも、このロッドなら・・・。
しかし、5kgよりキツくしたドラグがジリジリ鳴る、これでも緩いの?!、急いでさらに締めた。
ヤバい方向へ向かってる、足元にある岩、やばばばばば。
ベールをフリーにするか、強引に抜きあげるか、よし、強引に行こう!
ブチン!!
「っっっっっっ!!!!」、声にならない叫び。
その後、悔しくて叫んだ、くそーーーって、隣の小サメに乗ってる人に聞こえたかな。
しばしの間、放心状態。
時間がもったいないので、急いでリーダーを組み、再度プラグで攻める。
しかし、音沙汰無く、17時、お迎え到着、さよなら大サメ、また来る日まで。
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『船に泊まっていいですか』
「いいですよ~」、船泊なんてある意味もったいないことする人いないので、ちょっと面喰った顔で。
しかし、自分にとっては、明日満足のいく釣りをするためにも、今日の疲れを癒すことが最優先。
船は波風のない女島のワンドで錨を下ろす。
停泊準備の一連の動作を、クーラーボックスに座り、ただただ見つめていた。
夕日が眩しい。
エンジンを止め、ポーターさんは魚釣り、船長さんは晩御飯の支度にとりかかる。
自分は、しばらく真っ赤に染まった夕日を眺めながら、今日あった出来事を反芻する。
この時疲れ過ぎていたのか悔しさはまったくなく、ただ、すごい体験をしたもんだと思うだけ。
今日一日ひたすらキャストし、ファイトし、歩くのもままならない状況だったが、重い体を引きずってなんとか船内に入り、寝床に横たわる。
身体がボロボロ、両手足がダルイ、ダンボールも船に積んでからどっかいっちゃったし、疲れ過ぎててこのまま磯泊まりはホント無理だった、野たれ死んでしまう。
満身創痍、辛うじて意識を保っていると、何やらいい匂いが、何か焼いてる音もする。
「晩飯食べましょう」
ホントに嬉しい。
メニューは、元々配られる予定だった白飯弁当、皮を炙ったメジナの刺身、肉料理、ちゃんぽん、ビ○○、日○○、至れり尽くせりとはまさにこのコト、本当に有難い限りです。
船出前に食べたちゃんぽんよりも断然うまい、なにこれ、船長さん料理ウマ過ぎ。
船長さん、ポーターさんが優しすぎて涙出そうになった。
その後、馬場さん水草さん、井上さんなどがよく来てるって話から始まり、主にマグロの話を聞かせてもらった。
クーラーボックスに入らないから、船底にね。
伊豆下田フィッシングのブラックエンジェルが、元はあじかのブラックフィンだったっていう話だとか。
中古価格でうん千万円、新艇だったら億は行くんですと、ひぃ。
伊豆までもってくのに、途中寄港給油しながらずーっと航海してったって。
写真を見せると、内装は変えたみたいだねって、元々は寝られるようになってたから。
こうして夜は更けて行った。
毛布、最高。
船が揺れるのに合わせてチャプンチャプンと船底から聞こえる、ウォーターベットに寝ている様・・・zz。

あっっ!リーダー組まんと!!
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男女群島釣行記三日目
に続きます。











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by sakanatsurinisshi | 2013-03-06 02:12 | 遠征


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